今回はコールセンターやビジネス電話口で余計なクレームを発生させてしまう、クレームを生み出しやすい言い回しやフレーズ集を紹介したいと思います。普段からこういう言葉を使ってしまっている、身に覚えがあるという方はぜひ参考にしてください。
〇〇でよろしかったですか?
NG使用例:こちらの商品でよろしかったでしょうか。ご注文は以上でよろしかったでしょうか。
NGの理由:過去のことではない現在の確認に対して、わざわざ過去形にする理由がありません。遠まわしな印象を与える言い回しの代表と言えます。「正しい日本語を使え!」と言葉遣いに対して起こる顧客・お客様もいます。
特にコンビニや飲食店などで口にしやすい、よく聞かれるフレーズです。このフレーズでイライラする方も多いので、無駄なクレームを引かないためにも、正しい言い回しを使いましょう。ビジネスパーソンとしてこの言い回しをしている方はすぐに直したほうが良いフレーズでしょう。
正しい言い回し:〇〇でよろしいでしょうか。
〇〇になります。
NG使用例:こちらのサービス(商品)になります。この資料になります。
NGの理由:「なる」という言葉は 主に「変化する」という意味を持った言葉です。そのため、変化しないものや事柄に対して、なります、という使い方は間違っています。
そのため、お探しの商品はこちらになります、と説明しようものなら、気難しいクレーム客は「いつ”なる”んですか」といじわるに聞いてきたりすることもあります。
正しい言い回し:こちらのサービスです。この資料でございます。シンプルに伝えましょう。
〇〇のほう
NG使用例:お問い合わせの資料のほうですが・・・ 〇〇のほうは今在庫が・・・
NGの理由:「ほう」という言葉は主に「方角」や「二つ以上あるもののうちの一方」また「漠然とした ある分野・領域」を指す言葉です。多用すると単に曖昧な印象を与える言葉です。かなり口癖で知らず知らずに使ってしまっている、という方も多いのでは無いでしょうか。ほとんどの場合「ほう」という言葉は不要です。
正しい言い回し:お問い合わせの資料ですが・・・ 〇〇は今在庫が・・・
一応 〇〇
NG利用例:一応、明日が納期です。
NGの理由:不明確な印象です。一応と保険を掛けておく理由がありません。これでは取引先やお客様も「”一応”ってどういう意味?明日には間に合わない可能性もあるってこと?」と不安にさせるフレーズでもあります。こちらも口癖のようになってしまっている方が多いと思います。納期が決まっているのなら曖昧にせず、はっきり伝えましょう。
また、そもそも明日確実かどうかわからないなら、あらかじめ納期を先に設定しておくなど、確実な納期を説明するのがビジネスにおいてスマートです。ビジネスの基本的な考え方は合理的で・無駄や重複を極力なくす、という考え方です。取引先やお客様もモノやサービスが届く日において、何らかのアクションをとる(予定する)わけですから、届くか届かないか分からない不明確なスケジュールを伝えるのは「相手の時間を奪う可能性を堂々と口にしている」ということに近いので、失礼に当たります。
正しい言いまわし:明日が納期です。(または)明後日が納期です。
いかがでしたでしょうか。このようなクレームを生むフレーズはたくさんあるかと思いますので今後もどんどん増やしていきたいと思います。